「打ち出の小槌(うちでのこづち)」のような骨の話

雑学

2018.01.22

皆さんは、振ると欲しいものが出てくる「打ち出の小槌」をご存知ですか?
昔話の「一寸法師」は、鬼が落としていった「打ち出の小槌」を振って、
一寸(3㎝)の体を六尺(182cm)にし、好きな娘と結婚しました。
驚くべきことに、私たちの骨は「打ち出の小槌」のようなものなのですよ。

骨は、体を支え臓器を守り、カルシウムを調整・貯蔵し、骨髄で血をつくるという、
以前から知られている働きのほかに、衝撃を与えるほど骨密度を増したり、
「記憶力」「筋力」「免疫力」「精力」などを増進させる物資を放出し、「若さを生み出す」働きもあるそうです。
私たちの骨は常に作り替えられていて、大人では3~5年で全身の骨が入れ替わります。

この作り替えを行っているのが骨の細胞たちです。
骨細胞は、衝撃を感知することで新しい骨を作るペースを決めています。
衝撃が不足すると、「骨を作るのをやめよう!」というメッセージ物質を出して、
骨の量が増えすぎないようにします。
骨量は25歳くらいを過ぎると減少していくので、ジャンプ運動、筋トレ、ジョギング、ウォーキングなど、
意識的に骨に刺激を与え続けることが大切です。
また、骨をつくる骨芽細胞は、若さを生み出すメッセージ物質も生成します。
このメッセージ物質は、骨髄内で生まれる免疫細胞の量を増やして免疫力を活性化します。
骨の中から血管を通して全身に送られ、脳に届くと「記憶力」が増し、
筋肉や生殖器など他の臓器や細胞に受け取られることで、体全体が若返ります。
骨細胞に十分な刺激をかけない生活を続けることのリスクは、骨量不足だけではなく、
骨芽細胞が発するメッセージ物質の減少によって全身の老化を進めてしまいます。

精神的にも肉体的にも骨格形成途上にある学生の皆さんは、その存在自体が「打ち出の小槌」のようなものです。
部活や勉強に励むほど、心身ともに強くなり、なりたい自分に近づきます。
しかし、中途半端な努力では、夢や願望は実現しません。
理科で習う作用・反作用の関係のように、押しても押し返され、頑張っても成果が出ない
と思うことがあるかもしれませんが、諦めず、力を出し惜しみせず、精一杯努力をする毎日を過ごしましょう。
衝撃を受けるほど強く蘇る骨のように!

 

2018年1月7日放送のNHKスペシャル「人体」第三集・骨より

 

【静岡県/藤枝市】 家庭教師のファミリー藤枝支部

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