子どもの無気力の原因は?「やる気」を取り戻す方法

やる気の出し方

2023.05.31

ファミリー 代表 寺井俊行

こんにちは!家庭教師のファミリーです。

 

近年、子どもの無気力が問題視されていることをご存じですか?

 

無気力になった子どもは、物事に積極的に取り組めません。

そのままでは、勉強に身が入らず、成績が下がってしまうこともあるでしょう。

また、無気力状態を放っておくと最悪の場合、うつ病にまで発展しかねませんので十分な注意が必要です。

 

では、子どもの無気力の原因は何なのでしょうか。

また、それを改善し「やる気」を取り戻すには、どのような対策を取ればいいのでしょうか。

今回は、子どもの無気力の原因と「やる気」を取り戻す方法についてご紹介します。

 

 

 

 

子どもの無気力が問題視されている!まずは原因をチェック

「自発的に勉強や運動をしたがらない」「何でも面倒くさがる」「ゲームやテレビに没頭して他のことに興味を示さない」など、子どもの無気力さが気になることはありませんか?

 

無気力は、その状態が長く続いてしまうと不登校やうつ病にも繋がり得る注意すべき状態です。

 

文部科学省の調査では不登校の原因として無気力や不安が圧倒的に多くなっていることから、子どもの無気力が近年問題視されています。

 

【国公私小・中学校における不登校の主たる要因】

  • ・無気力・不安 49.7%
  • ・生活リズムの乱れ・あそび・非行 11.7%
  • ・友人関係をめぐる問題 9.7%
  • ・親子の関わり方 8.0%
  • ・学業不振 5.2%
  • ・いじめ 0.2% その他項目あり

参考:文部科学省初等中等教育局児童生徒課「令和3年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」

 

他の要因である「いじめ」や「学業不振」と比べても「無気力・不安」を理由に不登校になっている児童数はかなり多いことがわかりますね。

 

では、なぜ子どもは無気力になってしまうのでしょうか。

 

 

 

子どもの無気力の原因は?

実は、無気力になってしまう子どもには真面目で落ち着いているタイプの子が多いです。

 

学力や友人関係の面で大きな問題があるわけでもないため、「なぜ無気力なのか」疑問に思う保護者は多いでしょう。

 

子どもの無気力の原因として考えられるのは、子どもが感じている次のような漠然とした不安や悩みです。

 

  • ・自分に自信がない
  • ・自分に存在価値を感じられない
  • ・自分が他人に必要とされていない
  • ・努力しても意味がない

 

このような自信に対する不安や悩み、つまり自己肯定感の低さは、子どもの積極性を奪い、無気力にさせてしまいます。

 

また、親をはじめとした周囲の人間による過干渉な環境も、子どもの無気力に繋がります。

「〜しなさい」「〜するべき」など、子どもの意見を聞かず命令になってしまっていたり、選んだものに対して否定的だったりすると、主体性や自信が失われ、自発的に行動をしない無気力な子になってしまう可能性があります。

 

その他、叱られることが多い子も、自分の存在価値を見失ってしまったり、叱られることを恐れて何も行動できなくなる原因になりがちです。

 

子どもは自分に自信を持つことで、積極的に動くことができるようになります。

無気力になる大きな原因は、このような自信の無さや不安が大きいといえるでしょう。

 

自信を持つためには正しく自己受容をして自己肯定感を高める必要があります。

 

子どもの自己肯定感については、「子どもの自己肯定感を高める方法、低いまま放置すると危険な理由を解説! 」で詳しく解説していますので、あわせて読んでみてくださいね。

 

 

 

 

無気力な子どもの「やる気」を取り戻す方法とは?

ハイタッチをする女性

次に、無気力な子どもの気力を取り戻すための方法についてご紹介します。

 

本来、大人に比べて子どもというものは好奇心旺盛でいろんなことに興味・関心を持ち、怖いもの知らずで行動的で活発な生き物のはずです。

 

その子どもが気力を失っているという状態は、大人以上に相当深刻な状態であるということを親はしっかりと認識してほしいと思います。

 

無気力状態というのは、怠けているだけ、甘えているだけと誤解されがちですが、一時的なものではなく、その状態がしばらく続いている状態のことを指します。

 

この状態を放置すればするほど、どんどん悪化していき、本格的なうつ病にまで発展しかねませんので非常に注意が必要です。

 

では、子どもが無気力状態の時に身近な親はどのような対応をすればよいのでしょうか。

 

無気力になってしまった子どもの気力を取り戻すためには、主に外的面(からだ)と内的面(こころ)の2つに対してアプローチが有効ですのでご紹介します。

 

 

 

外的面(からだ)へのアプローチ

①規則正しいリズムで生活する

②適度な運動をする

③日光を浴びる

④お風呂に入る

⑤栄養バランスを意識した食事

 

 

①規則正しいリズムで生活する

一度乱れてしまった生活リズムを立て直すのは本当に大変なことですので、少しずつでも出来ることから始めてゆっくりでいいので本来の規則正しい生活リズムを目指しましょう。

 

学校があるから朝起きも規則正しくできますが、学校を休んでいるとしたら朝起きる規制がなくなってしまいますので特に朝起きるリズムは重要です。

 

そこで、朝起きる理由を作ってあげることがポイントとなります。

例えば、毎朝、犬の散歩をお願いする。

毎朝、親と一緒にジョギングするといったルーチンワークを作ることをおすすめします。

 

朝起きが出来ずにいることは夜に寝る時間が遅くなることにも繋がりますので、生活リズムでは特に朝起きが最重要となります。

 

 

②適度な運動をする

散歩やジョギング・ストレッチなど軽い運動は、自律神経を整える効果があります。

そればかりか、気分転換ができたり、食欲が出てきたり、続けることで生活リズムが整ったりと、かなりの効果があります。

 

最初は一人ではできないこともありますので、親子で一緒に始められるとコミュニケーションをとるキッカケづくりにもなります。

 

 

③日光を浴びる

約30分くらい日光を浴びることで、特に脳内伝達物質や免疫細胞など体の細胞が活性化します。

 

そうしたことが体温上昇をもたらし、自律神経も整えることになります。

 

毎朝、犬の散歩やジョギングすることは朝起き、運動、日光浴と一石三鳥の効果が期待できますので是非試してみてください。

 

 

④お風呂に入る

入浴するとリラックス効果があることはよく知られていますが、これは入浴することで体温が上昇し、汗をかき、その結果、自律神経が整えられ、副交感神経が活性化されることで得られる効果です。

 

また、副交感神経が活性化されると眠りにつきやすくなり、夜更かししないで朝早く起きるという生活リズムにも良い影響を与えます。

 

 

⑤栄養バランスを意識した食事

人間のからだは口から入れた物で作られています。

いくら免疫力をアップさせようとしても元になるのは口から入れる栄養です。

 

特に忙しい現代では便利で美味しい食品がすぐに手に入りますが、せめて子どもに食べさせる食事については便利さだけでなく栄養面も考えてあげましょう。

 

今や添加物が含まれていない食品を探すことの方が難しい世の中ですから、極端に無添加などにこだわりすぎなくても、和食を中心とした温かい食事を食べさせてあげるだけでも十分です。

 

和食の中でも特に欠かせない一品が味噌汁です。

味噌は大豆を発酵させた食品ですので大変健康に良いです。

味噌は腸内環境を整え、血糖値を下げ、免疫力をアップさせます。

 

また、味噌汁には野菜でも何でも様々な具材が合いますので味噌汁だけでも十分に栄養価の高い食事といえます。

 

毎朝、犬の散歩かジョギングをした後に具だくさんの味噌汁を朝食として食べてもらえれば、朝起き、運動、日光浴、栄養バランスの一石四鳥の効果が期待できます。

 

 

 

内的面(こころ)へのアプローチ

①無気力な状態でも承認する・受け入れる

②親の愛を伝える

③子どもに感謝を伝える

④家が安全な居場所であることを教えてあげる

⑤子どもの話を否定せず聞いてあげる

 

 

①無気力な状態でも承認する・受け入れる

子どもが無気力になる原因はさまざま考えられますが、多くに共通しているのが「自己肯定感の低さ」にあると考えられます。

 

「自分で自分のことが認められない」「受け入れられない」「自分が嫌い」「自分の存在価値がわからない」といった状態です。

 

そこで、子どもにとって最も信頼できる存在の親が、無気力状態の我が子をそれで認めてあげる、受け止めてあげることが重要です。

 

こんな自分でも認めてくれる、許してくれる、受け入れてくれる存在がいるんだということを子どもに認識してもらうことが第一歩となります。

 

 

②親の愛を伝える

大事な我が子だからこそ、将来のことを考えて心配したり、期待したりするものですが、子どもにとっては親の思いが伝わらず、逆に「親に注意ばかりされるダメな自分なんだ」「親の期待に応えられないダメな自分なんだ」と、自分責めをしてしまう場合があります。

 

こうなってしまうと言えば言うほど逆効果になってしまいます。

そこで、ああしろ、こうしろ、こうなってほしいと言うのを止めて、ああならなくても、こうならなくても、あなたは私にとって最も大切な存在だということをしっかり伝えてあげましょう。

 

親が期待しているような子になったら認めてあげるのではなく、仮にそうならなかったとしても、今の状態でも大切な存在であるということを子どもに認識してもらいましょう。

 

 

③子どもに感謝を伝える

自己肯定感が低い場合、どうせ自分なんて・・・とネガティブ思考になり、自分の存在価値を見失っていることが多く見られます。

 

そんな子には「あなたがいるだけで嬉しい」、「あなたがいることが私の励みになる」など、子どもの存在に対して感謝を伝えてあげることが重要です。

 

何もできない自分だけど、存在するだけで親の役に立っていることが認識できれば、それだけで自分の存在価値を見つけることができます。

 

 

④家が安全な居場所であることを教えてあげる

家族が一緒に住んでいる家は、子どもにとって安全な居場所でなければなりません。

 

学校や外で辛いことがあったり、居場所がなかったりしても、最終的に安全な居場所があれば、気持ちを立て直すことが可能になります。

 

子どもにとって家は、食事や睡眠ができるだけでなく、自分のことを受け止めてくれる味方がいる場所である必要があります。

 

どんなことがあっても、誰が反対しようとも、ずっと味方だということを子どもに教えてあげましょう。

 

 

⑤子どもの話を否定せず聞いてあげる

親が思っている以上に子どもは毎日変化して成長しています。

 

考え方や物事の捉え方も日々、成長しています。

相変わらずこうだろう、きっとこうだろうと決めつけずに、子どもの考えていること、思っていること、悩んでいること、気になっていることを、とにかく最後までさえぎらずに聞いてあげましょう。

 

話の内容については一切ジャッジしてはいけません。

例え肯定できなくても、「そうなんだね」と受け止めてあげることが重要です。

 

 

 

 

子どもを無気力にさせないためにはどんなことに気をつければいい?家庭教師がおすすめな理由

先述したように外的面(からだ)と内的面(こころ)の両面を日頃から意識して取り組んでいただきたいと思いますが、さらに子どもを無気力にさせないために、次のようなことを心がけましょう。

 

 

 

子どもをよく観察して褒めること

子どもは、褒められることで自己肯定感を高めていけます。

 

失敗したとしても頑張った過程を褒めたり、普段の子どもをよく観察して勉強面以外の部分を褒めるようにすることで、新しいことに積極的にチャレンジしようという気持ちが生まれやすくなります。

 

 

 

幅広い体験をさせて興味を持たせること

物事に幅広く興味を持たせてあげることも大切です。

興味のあることや好きなことに対してなら、子どもは「やる気」を向けやすくなります。

 

教科書や受験勉強以外に、多くのことに触れさせてあげることで、好きなものを見つけやすくなりますし、自分にはどんなものが合うかや、目指したい将来も見えてくるでしょう。

 

 

 

勉強についていけなくなる前に気づき、対処すること

勉強面での無気力は「なんのために勉強するかわからない」「勉強の仕方がわからない」という部分が大きいでしょう。

 

大きな目標を立てると辿り着くまでに時間がかかり、途中でやる気を失いがちなので、小さな目標を達成することを積み重ねていくことが重要です。

 

今日はこのページをわかるようにする、来週までに○個の単語を覚えるというように、小さな挑戦を確実にこなすことで大きな自信へとつながります。

 

また、学校では勉強がわからないまま進んでしまい、何から手をつけていいかわからず、気力が湧かないというケースも多いです。

 

集団での学習ではどうしても勉強の仕方がわからなくなってしまいがちなので、勉強についていけなくなる前に気づき、自宅学習での親のサポートやマンツーマンでの指導を考えることも大切でしょう。

 

勉強に追いつくための注意点については、「不登校でも勉強に追いつくために!注意点や伸ばすポイント 」でもご説明しています。

 

子どものやる気を引き出すコツや勉強を楽しむコツについては、以下のコラムもチェックしてみてくださいね。

勉強が楽しくなるコツは「できることを増やすこと」 

子どものやる気を引き出すコツ、やる気を打ち消すNG行動 

 

 

 

子どもの無気力を取り戻すには家庭教師がおすすめな理由

子どもが無気力にならないために、勉強についていけなくなる前に気づいて対処するには、家庭教師の利用が有効です。

 

家庭教師は、学校や塾と違い、子ども一人ひとりに合った内容で学習を進められる点が魅力。

学校の勉強についていけない子も、勉強の仕方や基礎からその子の現段階の学習能力やペースで勉強を教えてもらうことができます。

 

実際に東京社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所による学習方法の理解度に関する子どもの生活と学びに関する親子調査2022で、2022年には「上手な勉強の仕方が分からない」と回答した小中高生が約70%に上ったと公表しています。

 

周りを気にすることなく、伸び伸びと自分に合った方法で学習できれば、できることは徐々に増え、少しずつ勉強への興味や「やる気」も湧いてくるでしょう。

 

家庭教師のファミリーでは、講師と生徒マンツーマンでの指導を実施しており、その子に合った内容・ペースで学習を進めることはもちろん、生徒の勉強に対する意欲を育むことも、ファミリーの目指すゴールのひとつです。

 

子どもの無気力に悩んでいる方も、ぜひ一度家庭教師のファミリーにご相談ください。

経験豊富な講師が、ご家族に寄り添いながら、子どもの抱える不安を解消します。

 

また、家庭教師のファミリーでは「学校の勉強についていけない」「全然勉強しない」というお子さまも、ファミリーの講師がその子に合った内容・ペースでの指導で、「自ら勉強する子」へと導きます。

 

気になる方はお気軽にお問い合わせください。

無料カウンセリング・無料体験も受付しています。

 

著者ファミリー 代表 寺井俊行

大学生の家庭教師が主流の中、顧客からのより専門的で高度な要求に応えるため、教師のプロフェッショナルとして、質の高い授業を提供。

常にハイレベルな授業を提供できるように、日々指導法や教材の研究等を行い、また、大学生や一般の家庭教師に対して研修や授業のアドバイスを行うことで、ファミリー全体の授業スキルの向上を図っています。

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