三角形の内角の和は180度?

雑学

2017.08.07

こんにちは、認定プロ教師の齋藤です。
数学シリーズ、第2回は身近な図形である三角形についてです。
小学校の算数で登場して以来、ずっと「三角形の内角の和は180度」と習ってきたと思います。しかし、果たして本当でしょうか。
確かに、手元にある紙を折って三角形を作り、分度器で測るとその和は180度になります。しかし、以下の状況を想像してみてください。
地球上に巨大な三角形を作るために、地球の赤道上の2点と北極点の3点をひもで結んで三角形を作りました。さて、この三角形の内角の和は180度になるでしょうか。
正解は、「180度ではない」のです。
「赤道」と「北極点を結ぶ直線」は垂直に交わるので。よって、この三角形には90度の角が少なくとも2つは存在します。結果、場合によっては内角の和が180度よりも大きくなる三角形ができるのです。
実は、我々が高校までに習う図形というのは、すべて古代ギリシャの数学者エウクレイデス(ユークリッド)が体系化した「ユークリッド幾何学」における図形の性質を学んでいるのです。
しかし数学の研究が進み、例えば球面上での図形の性質において「ユークリッド幾何学」が当てはまらない「非ユークリッド幾何学」というものが体系化され、先ほどのような不思議な図形ができてしまったのです。
狭い視点で考えるのではなく、大きな視点で考えた結果生み出された新しい知も存在するのです。

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