預金総額はいくら?

勉強のコツ

2017.11.29

こんにちは、認定プロ教師の齋藤です。
今回はお金にまつわる話です。

銀行に預金をすると、預けているお金に対して「金利」に応じた利子が発生し若干預けたお金が増えます。
これはお金を借りた時も同じで、金利に応じて借りたお金に利子を足して返済することになります。
そこで、以下のような状況を考えてみたいと思います。

A銀行が、年利100%の預金を発表しました。これは、簡単に言えばお金を1年間預けると倍になるということです。
例えば、この銀行に1円を1年間預けると2円になります。
これを聞いて、ライバルのB銀行が「年利は100%だけど、半年で50%ずつ利子をつけます」と言い出しました。
これは、1円を預けると、最初の半年で1.5円、次の半年では1.5円×1.5=2.25円となることを意味しています。
こちらのほうがお得ですよね。
さらに別のC銀行が、「同じ100%でも、4か月ごとに25%ずつ利子をつけましょう」と言い出しました。
この場合だと、1円を預けると、最初の3か月で1.25円、次の3か月では1.25円×1.25=1.5625円、次の3か月では1.5625円×1.25=1.953125円、最後の3か月では1.953125円×1.25=2.441…円となります。

こうしていくと、1年間で合計100%でも、区切り方に応じて最終的にもらえるお金の量が変わっていきますよね。
区切り方が短いほど、もらえるお金は多くなりそうです。
これは、「複利」というルールに従って、区切りのたびに倍にしていくと総額が増えていくという性質に基づくものです。
では、1円を預けた時にこの区切り方を1か月、1週間、1日、1時間…と極限まで短くしていくと、もらえる金額はいくらになるのでしょうか?

答えは、約2.71828…円となります。

実は、これは数学における最重要定数の一つ、ネイピア数と呼ばれる数の定義にあたるものなのです。
ネイピア数とは「e」という記号を与えられた定数の一つで、(1+1/n)のn乗という式を考えた時、このnを無限に大きくしたときに得られる値です。
主に高校数学Ⅲにおいて、指数関数・対数関数で登場する数値です。
この数値に注目したのは、代々学者の家に生まれたスイスの数学者ヤコブ・ベルヌーイで、のちに微分や積分においてとても重要だということが知られます。
上の問題は、まさにこのネイピア数の定義に従って、nの値を1、2、4、…と大きくしていった時の値に等しいのです。

銀行の預金も数学を使えばお得かどうかがわかる。
どうですか。ちょっと得した気分になりませんか(笑)

 

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